サービス管理責任者とは?仕事内容・要件・研修と書類業務の負担を解説

公開日:2026/10/23

サービス管理責任者とは?仕事内容・要件・研修と書類業務の負担を解説

サービス管理責任者(サビ管)とは、就労移行支援や生活介護などの事業所ごとに置かれ、個別支援計画の作成と支援の質の管理を担う責任者です。実務経験と研修修了が要件で、5年度ごとに更新研修を受けます。

この記事では、仕事内容、配置基準、なるための要件と研修、児童発達支援管理責任者・相談支援専門員との違い、1日の業務の流れ、書類業務の負担を減らす工夫までを、厚生労働省の告示・運営基準をもとに整理します。

目次

  1. サービス管理責任者とは
  2. サービス管理責任者の主な仕事内容
  3. サービス管理責任者の配置基準
  4. サービス管理責任者になるための要件と研修
  5. 欠員時のみなし配置と更新研修の注意点
  6. 児童発達支援管理責任者・相談支援専門員との違い
  7. サービス管理責任者の1日の業務の流れ(架空の例)
  8. 書類業務の負担と時短の工夫
  9. AURA就労支援の導入事例
  10. よくある質問
  11. 関連記事

サービス管理責任者とは

サービス管理責任者は、障害者総合支援法に基づく指定障害福祉サービスの運営基準で、事業所に置くことが定められている職種です。運営基準では「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの」と位置づけられ、その要件は厚生労働省の告示で定められています(e-Gov法令検索「指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」)。

役割をひとことで言えば、利用者の希望する生活に向けた個別支援計画をつくり、計画どおりに支援が提供されているかを管理する人です。現場では「サビ管」と略して呼ばれることが多くあります。

サービス管理責任者の概要
項目内容
主な役割アセスメント、個別支援計画の作成、計画作成会議、モニタリング、職員への技術指導・助言
置かれる主なサービス療養介護、生活介護、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援A型・B型、就労定着支援、自立生活援助、共同生活援助など
なるための要件告示で定める実務経験と、基礎研修・実践研修の修了
資格の維持実践研修修了の翌年度から5年度ごとに更新研修を修了

障害児を対象とする児童発達支援や放課後等デイサービスでは、同じような役割を「児童発達支援管理責任者」が担います。違いは後半の比較表で整理します。

サービス管理責任者の主な仕事内容

運営基準では、療養介護の規定(第58条・第59条)にサービス管理責任者の業務が書かれており、生活介護、就労移行支援、就労継続支援A型・B型などにも準用されています。主な業務は次のとおりです。

運営基準に書かれている主な業務
業務具体的な内容実務のポイント
アセスメント利用者に面接し、能力、置かれている環境、日常生活全般の状況を評価して、希望する生活や課題を把握する面接の趣旨を本人に説明し、理解を得てから行う
個別支援計画の原案作成本人・家族の意向、総合的な支援の方針、目標と達成時期、留意事項などを記載する他の保健医療・福祉サービスとの連携も位置づけるよう努める
計画作成会議支援の担当者等を招集し、原案について意見を求めるテレビ電話装置等を活用して開催することもできる
説明・同意・交付原案を利用者または家族に説明し、文書で同意を得て、計画を利用者と相談支援事業者等に交付する同意日と交付先の記録漏れに注意する
モニタリング計画の実施状況を把握し、少なくとも6か月に1回以上計画を見直す定期的な面接と、結果の記録が求められる
職員への指導・助言他の従業者に対する技術指導および助言を行う計画の内容を日々の支援に落とし込む役割を担う

このほか、利用開始時に他の事業者へ照会して心身の状況や他サービスの利用状況を把握すること、利用者の自己決定を尊重し意思決定の支援に配慮することも、サービス管理責任者の責務として定められています。個別支援計画の書き方は個別支援計画書の書き方で、相談支援専門員が作成する計画との関係はサービス等利用計画とはで解説しています。

サービス管理責任者の配置基準

配置する人数は、サービスの種類と利用者数(原則として前年度の平均値、新規指定の場合は推定数)で決まります。運営基準(e-Gov法令検索で2026年10月23日に確認)の条文をまとめると次のとおりです。

サービス種別ごとのサービス管理責任者の員数
サービス根拠条文利用者数と必要な人数
療養介護、生活介護、自立訓練(機能訓練・生活訓練)第50条、第78条、第156条、第166条60人以下は1人以上。61人以上は、60人を超えて40人またはその端数を増すごとに1人を加えた数以上
就労移行支援、就労継続支援A型・B型第175条、第186条(B型は第199条で準用)同上(60人以下は1人以上、以降40人ごとに1人を追加)
就労定着支援第206条の360人以下は1人以上、以降40人ごとに1人を追加
共同生活援助(介護サービス包括型)第208条30人以下は1人以上。31人以上は、30人を超えて30人またはその端数を増すごとに1人を加えた数以上

たとえば就労移行支援で利用者数が70人の場合、60人を超える部分が40人以内なので、必要な人数は2人以上です。また、これらのサービスではサービス管理責任者のうち1人以上は常勤でなければならないとされています。

多機能型事業所では、一体的に運営する事業所を一つの事業所とみなし、利用者数の合計でサービス管理責任者の数を算定する特例があります(第215条)。自立生活援助は、サービス管理責任者が常勤かどうかで員数の区分が異なります(第206条の14)。就労系サービスの人員配置全体は、就労移行支援の人員配置基準、A型の人員配置基準、B型の人員配置基準もあわせて確認してください。

条文上、サービス管理責任者は原則として当該事業所の職務に専ら従事する者とされ、「利用者の支援に支障がない場合」は例外が認められています。兼務の可否は解釈通知と指定権者(都道府県・指定都市など)の運用で判断されるため、配置前に確認してください。

サービス管理責任者になるための要件と研修

要件は「実務経験」と「研修修了」の2つです。いずれも厚生労働省告示第544号で定められています(厚生労働省 法令等データベース「指定障害福祉サービスの提供に係るサービス管理を行う者として厚生労働大臣が定めるもの等」)。

実務経験の要件

告示で定める実務経験(いずれかを満たす)
パターン対象となる業務必要な期間
相談支援業務・有資格者の直接支援業務相談支援の業務、または社会福祉主事任用資格者等が行う直接支援(介護・訓練など)の業務通算5年以上
上記以外の直接支援業務社会福祉主事任用資格者等でない者の直接支援の業務通算8年以上
国家資格等による業務との組み合わせ社会福祉士、介護福祉士、看護師などの国家資格等に基づく業務と、相談支援・直接支援の業務国家資格等の業務が通算3年以上、かつ相談支援・直接支援の業務が通算3年以上

対象となる施設・事業や資格の範囲は告示に細かく列挙されています。実務経験の数え方や証明書の様式は自治体ごとに案内があるため、指定権者の資料で確認しましょう。

研修の体系

令和元年度から、研修は基礎研修・実践研修・更新研修の3段階に分かれました。サービス管理責任者研修と児童発達支援管理責任者研修はカリキュラムが統一され、共通で実施されています(厚生労働省「サービス管理責任者等研修制度について」社会保障審議会障害者部会 第135回 資料5)。

研修の流れ(告示・厚生労働省資料より)
段階内容と時間数受講・修了の要件
1 基礎研修相談支援従事者初任者研修の講義部分(11時間)と、サービス管理責任者等基礎研修(講義7.5時間・演習7.5時間の計15時間)配置に必要な実務経験を満たす予定日の2年前から受講できる(厚生労働省資料)
2 OJT(実務経験)基礎研修修了後、相談支援または直接支援の業務に従事原則として実践研修受講前5年間に通算2年以上。基礎研修受講開始時に実務経験要件を満たす人が個別支援計画の作成に関わる業務に従事する場合は通算6か月以上
3 実践研修障害福祉の動向、サービス提供、人材育成、多職種・地域連携の講義・演習(計14.5時間)修了するとサービス管理責任者として正式に配置できる
4 更新研修サービス提供の自己検証、スーパービジョンの講義・演習など(計13時間)実践研修修了の翌年度から5年度ごとの各年度末までに修了。現に従事しているか、受講前5年間に通算2年以上の実務経験が必要

研修は都道府県(または都道府県が指定する研修事業者)が実施します。募集時期や定員、受講の優先順位は地域ごとに異なるため、配置予定から逆算して早めに申し込むことが大切です。

欠員時のみなし配置と更新研修の注意点

サービス管理責任者が欠けると、人員欠如による減算の対象となり得ます。告示には、やむを得ない事由で欠けた場合の特例が定められています。

  1. 退職や病休など事業者の責めに帰さない事由で欠けた場合、欠如の日から1年間は、実務経験要件を満たす職員をサービス管理責任者とみなして配置できる
  2. 欠如前からその事業所に配置され、欠如時点で基礎研修を修了している職員は、実践研修を修了するまでの間(最長2年間)みなし配置を続けられる
  3. 期間が過ぎた後もサービス管理責任者として配置するには、実践研修の修了など本来の要件を満たす必要がある

更新研修にも注意が必要です。期限までに更新研修を修了しなかった人は基礎研修修了者とみなされ、再びサービス管理責任者になるには実践研修を改めて修了する必要があります。修了証の写しと期限を一覧にし、事業所として管理しておくと安心です。

「やむを得ない事由」に当たるかどうか、みなし配置の届出方法は指定権者が判断します。欠員が見込まれた時点で、まず指定権者に相談してください。

児童発達支援管理責任者・相談支援専門員との違い

名前が似ている職種との違いを表にまとめます。サービス管理責任者は「事業所の中で個別支援計画をつくる人」、相談支援専門員は「事業所の外から複数のサービスを組み合わせたサービス等利用計画をつくる人」と考えると整理しやすくなります。

3つの職種の比較
項目サービス管理責任者児童発達支援管理責任者相談支援専門員
主な配置先生活介護、就労系サービス、共同生活援助などの障害福祉サービス事業所児童発達支援、放課後等デイサービスなどの障害児通所支援事業所等特定相談支援事業所、障害児相談支援事業所など
作成する計画個別支援計画個別支援計画(障害児支援)サービス等利用計画、障害児支援利用計画
研修基礎研修・実践研修・更新研修(児発管と共通カリキュラム)サビ管と共通の基礎研修・実践研修・更新研修初任者研修(42.5時間)、5年ごとの現任研修(24時間)
根拠となる基準障害者総合支援法に基づく運営基準と告示児童福祉法に基づく運営基準と告示計画相談支援等の運営基準と告示

児童発達支援の運営基準では、児童発達支援管理責任者を1人以上置き、そのうち1人以上は専任かつ常勤とすることが定められています(e-Gov法令検索「児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準」)。研修は共通ですが、児童発達支援管理責任者の実務経験要件は別の告示で定められているため、障害児分野で配置する場合は指定権者の案内で確認してください。

相談支援専門員の研修体系は厚生労働省の資料(厚生労働省「相談支援専門員制度について(令和2年4月1日~)」)で示されています。サービス等利用計画と個別支援計画の関係は、計画相談支援のモニタリングシートの記事も参考になります。

サービス管理責任者の1日の業務の流れ(架空の例)

以下は、利用者30人規模の就労移行支援事業所で常勤のサービス管理責任者が働く1日を想定した架空の事例です。実在の事業所・利用者とは関係ありません。

架空の事例:就労移行支援事業所のサービス管理責任者の1日
時間業務ポイント
9:00朝礼、前日の支援記録の確認体調の変化や気になる発言を職員と共有する
10:00新規利用者Aさん(架空)のアセスメント面接本人の希望する働き方、生活リズム、配慮が必要な点を聞き取る
11:30アセスメント記録と個別支援計画の原案づくり面接の内容を忘れないうちに整理する
13:00訓練プログラムへの参加、職員への助言計画の目標が日々の訓練に反映されているかを見る
14:30Bさん(架空)の個別支援計画作成会議担当職員の意見を聞き、原案を修正する
15:30Cさん(架空)のモニタリング面接と記録目標の達成状況と、計画変更の要否を確認する
16:30企業・相談支援専門員との連絡調整実習先や就職先の情報、サービス等利用計画との整合を確認する
17:30計画の同意・交付状況、研修期限の確認書類の期限を一覧で管理する

この例でも、面接や会議の後には必ず記録・書類の作業が発生します。利用者数が多い事業所や新規利用者が続く時期は、書類作業が夕方以降にずれ込みやすくなります。

書類業務の負担と時短の工夫

サービス管理責任者が扱う主な書類と、それぞれで起きやすい誤りを整理します。書類は運営指導(実地指導)で確認される対象でもあるため、正確さと期限の管理が欠かせません。

主な書類と書くこと・よくある誤り
書類書くことよくある誤り
アセスメント記録本人の希望、能力、環境、生活全般の状況、課題職員の見立てだけで、本人の言葉が残っていない
個別支援計画意向、総合的な支援の方針、目標と達成時期、支援内容、留意事項目標が抽象的で、モニタリングで評価できない
計画作成会議の記録日時、参加者、出た意見、原案から変えた点開催した事実だけで、検討内容が書かれていない
モニタリング記録面接日、目標ごとの達成状況、計画変更の要否6か月を超えて見直しが行われていない

NG例と書き換え例(架空の事例)

個別支援計画の目標のNG例と書き換え例(架空)
NG例書き換え例理由
就職に向けて頑張る3か月以内に、週4日・1日5時間の通所を続ける期間と行動が具体的で、達成状況を評価できる
コミュニケーション力を高める作業で分からない点があったとき、職員に自分から質問できる場面と行動が明確になる
体調管理をする毎朝、体調チェック表に睡眠時間と気分を記入する本人ができる行動として書かれている

書類業務を減らす5つの工夫

  1. アセスメント・計画・モニタリングの様式で項目をそろえ、転記を減らす
  2. 面接の記録は当日中に下書きし、翌日以降に持ち越さない
  3. 計画作成会議は議題と原案を事前に共有し、会議では修正点の確認に絞る
  4. 同意日、交付日、モニタリング期限、研修期限を一つの表で管理する
  5. 面談音声や支援記録から下書きを作るツールを使い、サービス管理責任者は確認と判断に時間を使う

就労系サービスのモニタリングの書き方は就労支援のモニタリングシートで詳しく解説しています。

AURA就労支援の導入事例

AURA就労支援は、就労移行支援・就労継続支援A型/B型向けの障害福祉AIです。面談音声や支援記録からアセスメント、個別支援計画書、モニタリング報告書などの下書きを作成し、職員が確認・修正して仕上げます。利用者管理、支援記録、実績、国保連請求まで一つの環境で扱えます。ねらいは書類をAIに任せきりにすることではなく、書類作成の負担を減らし、サービス管理責任者や職員が利用者と向き合う時間を確保することです。

以下は、実際にAURA就労支援を使っているサービス管理責任者へのインタビューの要約です。数値はインタビューで語られた個別の体験・概数で、すべての事業所で同じ結果になることを示すものではありません。

Omoro-Step靱公園 サービス管理責任者 原さん(就労移行支援)

以前勤めていた就労継続支援A型では、新規利用者のアセスメントと計画書原案に1時間半から2時間ほどかかることもあったと話します。AURAを使い始めてからは、面談1時間に対して書類作成は30分ほどになり、面談中に利用者さんの目を見て会話できるようになったといいます。ケース記録でも使い、訓練に参加する時間や面談の時間が増えたと語っています(インタビュー全文)。

Omoro-Step天満橋事業所 サービス管理責任者 二川さん(就労移行支援)

パソコンへの苦手意識があったものの、操作はシンプルで使えたと話します。新規利用者のアセスメントから個別支援計画の原案まで、30分から1時間ほどで進められる流れができてきたとのことです。面談中にメモへ目線を落とす時間が減り、スタッフとのコミュニケーションや研修に出る時間も取りやすくなったといいます(インタビュー全文)。

どちらの事例でも、AIが作るのは下書きで、最後は人が確認するという役割分担が語られています。パソコンを何台、スタッフが何人で使っても追加費用は不要です。データの取扱いはAURAの機能・セキュリティ・データ取扱いで公開しています。

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よくある質問

未経験からサービス管理責任者になれますか

福祉の実務経験がない状態からすぐにはなれません。告示で定める相談支援や直接支援の実務経験(通算3〜8年。資格や業務の種類で異なる)を積み、基礎研修・実践研修を修了する必要があります。

更新研修を受け忘れたらどうなりますか

期限までに更新研修を修了しないと基礎研修修了者とみなされ、サービス管理責任者として配置できなくなります。再び配置されるには実践研修を改めて修了する必要があります。

管理者などと兼務できますか

運営基準では原則として専従とされ、利用者の支援に支障がない場合は例外が認められています。兼務の可否は解釈通知と指定権者の運用によるため、事前に指定権者へ確認してください。

基礎研修だけで配置できますか

基礎研修だけでは正式なサービス管理責任者にはなれません。ただし、実務経験要件を満たす基礎研修修了者は、常勤のサービス管理責任者が配置されている事業所で、2人目として個別支援計画の原案作成などの業務を担えます。

サービス管理責任者が急に退職したらどうなりますか

やむを得ない事由による欠如であれば、実務経験要件を満たす職員を1年間(基礎研修修了などの条件を満たす場合は最長2年間)みなし配置できる特例があります。該当するかは指定権者が判断するため、速やかに相談してください。

参考資料

本記事は2026年10月23日時点の情報です。

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AURAは、福祉・行政・地域の現場と共に進化する障害福祉AIです。
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