就労支援ソフトの選び方|就労移行・A型・B型の機能・請求・AI・料金比較

公開日:2026/10/23

就労支援ソフトの選び方|就労移行・A型・B型の機能・請求・AI・料金比較

就労支援ソフトは、就労移行支援・A型・B型の事業所が記録・実績・工賃・国保連請求・個別支援計画をまとめて扱うソフトです。事業所の種別と、最も時間がかかる業務から比べて選ぶのが基本です。

この記事では、就労系ならではの比較軸、主な6製品の公開情報(2026年10月23日確認)、導入事例、事業所タイプ別の選び方を整理します。障害福祉ソフト全般の比較は障害福祉ソフト比較をご覧ください。

目次

  1. 就労支援ソフトでできること
  2. 選ぶときの比較軸7つ
  3. 就労支援ソフトの3つのタイプ
  4. 主な6製品の機能・料金比較
  5. 書類作成の負担はどう変わる?導入事例
  6. 事業所タイプ別の選び方
  7. 導入前に確認すること
  8. よくある質問
  9. まとめ
  10. 関連記事
  11. 参考資料

1. 就労支援ソフトでできること

就労支援ソフトとは、就労移行支援、就労継続支援A型・B型の事業所で発生する、利用者管理、通所実績、支援記録、工賃・賃金、個別支援計画、国保連請求などを支援するシステムです。

厚生労働省は、就労移行支援を「通常の事業所に雇用されることが可能と見込まれる者」への訓練や求職活動の支援、A型を雇用契約に基づく就労の機会の提供、B型を雇用に結びつかない方などへの生産活動の機会の提供として説明しています(厚生労働省「障害福祉サービスの内容」)。サービスごとの違いは就労移行支援と就労継続支援の違いで詳しく解説しています。

通所実績・支援記録と国保連請求

就労系サービスでは、出欠、利用時間、送迎、食事、施設外での支援などの実績が、請求や加算の根拠になります。比較の際は、次の点を確認しましょう。

  • タブレット等で出退勤・利用実績を記録できるか
  • 実績と支援記録が連動し、転記を減らせるか
  • 国保連請求データと利用者向けの請求書類まで作成できるか

工賃・賃金の計算

就労継続支援では、生産活動の収入から必要な経費を差し引いた額を、B型は工賃として、A型は主に雇用契約に基づく賃金として支払います。基準省令では、B型の工賃の平均額は月3,000円を下回ってはならないと定められています(e-Gov法令検索「指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」第190条・第192条・第201条)。

時給・日給・作業別の単価、交通費や昼食費の精算、明細書の発行など、自事業所の計算ルールに合うかを確認しましょう。

個別支援計画・モニタリング

就労系サービスでも、サービス管理責任者がアセスメントを行い、個別支援計画を作成・見直しする必要があります(同基準第58条を就労系サービスに準用)。

ソフトによって、ひな形の提供、過去の計画の複写、独自様式での出力、AIによる下書きなど、支援の範囲が異なります。書き方の基本は個別支援計画書の書き方、モニタリングは就労支援のモニタリングシートをご覧ください。

就職・定着に向けた記録

就労移行支援では、実習先の確保、求職活動の支援、就職後6か月以上の職場定着の支援が求められます(同基準第180条〜第182条)。記録を短時間で残せるかが業務量を左右します。

2. 選ぶときの比較軸7つ

就労支援ソフトは、機能の数よりも、自事業所のサービス種別と業務フローに合うかで比較することが大切です。

就労支援ソフトの比較軸と確認方法
比較軸確認するポイント確認方法
1. 対応サービス就労移行・A型・B型・就労定着など、運営中と予定のサービスに対応しているか対象サービス一覧と帳票を確認
2. 実績と請求の連動通所実績から国保連請求・利用者請求まで転記なくつながるか1か月分の架空データで請求まで試す
3. 工賃・賃金自事業所の計算ルール(時給・日給・作業別など)と明細書に合うか現在の工賃規程・明細書と照合
4. 個別支援計画・モニタリングアセスメントから計画・モニタリングまで作成・管理でき、独自様式に合うか実際の様式で出力を確認
5. 記録の入力負担支援記録、面談記録、施設外・在宅での支援の記録をどう残すか職員が実際に入力して時間を測る
6. 料金・契約初期費用、月額、事業所追加、多機能型の扱い、契約期間見積書と契約条件を確認
7. AIによる書類作成面談音声や記録から何の下書きを作れるか、確認・修正を含め完成までどれくらいかかるかデモで架空の面談から書類を作る

AI機能は「完成までの流れ」で比べる

比較するときは、面談・記録 → 情報整理 → AIによる下書き → 職員による確認・修正 → 保存・請求への反映、という一連の流れで確認しましょう。大切なのは生成の速さではなく、職員が確認し、実際に使える書類として完成するまでの時間です。

3. 就労支援ソフトの3つのタイプ

就労支援ソフトは、主な役割によって大きく3つに分けられます。

就労支援ソフトのタイプ別の特徴
タイプ主な役割向いている事業所
業務管理一体型実績・記録・工賃・計画・請求などを一つのシステムで管理事業所全体の情報管理をそろえたい事業所
請求特化型実績入力と国保連請求データ・請求帳票の作成が中心請求業務を優先して改善したい事業所
AI書類作成一体型面談音声や記録から計画書などの下書きを作り、記録・請求とも連動書類作成の時間を減らし、支援に時間を回したい事業所

※一つの製品が複数タイプの機能を備える場合や、連携サービスで機能を補う場合があります。

AI書類作成一体型は、白紙から書く時間や、記録を読み返して転記する時間を減らせることが特徴です。AIの基本的な考え方は障害福祉AIとはで解説しています。

4. 主な6製品の機能・料金比較

knowbe、かべなしクラウド、ほのぼのmore、かんたん請求ソフト、HUG、AURA就労支援の6製品について、各社の公式サイトで公開されている情報を整理しました(確認日:2026年10月23日)。

主な機能の比較

就労支援ソフトの主な機能(公式サイトの公開情報)
製品対象の就労系サービス工賃・賃金記録・計画・請求の主な機能
knowbe就労移行、A型、B型、就労定着、就労選択支援タイムカードの実績から工賃・給与計算に必要な作業時間を自動集計タブレット型タイムカード、実績と連動する支援記録、個別支援計画、体調管理、就労支援プログラム、加算計算、国保連請求
かべなしクラウド就労移行、A型、B型、就労定着、就労選択支援工賃・賃金計算(時給・日給・作業別工賃に対応)個別支援計画・モニタリングなどの帳票、電子サイン、メール交付、送迎管理、職員の勤怠管理、国保連請求
ほのぼのmore就労移行、A型、B型、就労定着公式サイトで要確認作業記録とケース・申し送りの同一画面登録、出席・残業状況の集計、独自様式での計画書・モニタリング帳票、請求時の警告表示
かんたん請求ソフト就労移行、A型、B型、就労定着、就労選択支援工賃の計算・明細書作成(B型と生活介護のみ対応と記載)Excelシートでの実績入力、国保連請求データと帳票の作成、エラー通知。支援記録や個別支援計画は連携システムで対応
HUG(就労支援)就労移行、B型(A型は公式サイトで要確認)作業記録からの工賃明細書発行、次の平均工賃区分までの必要額の確認個別支援計画の作成と記録、利用者向け機能、人員配置基準のチェック、国保連請求
AURA就労支援就労移行、A型、B型工賃(日々の記録・実績と連動)面談音声や支援記録からアセスメント・個別支援計画書・モニタリング報告書の下書きを作成、支援記録、実績記録、送迎、職員の勤怠、国保連請求

※各社公式サイトの記載をもとに整理しています。記載のない機能が「ない」とは限りません。ほのぼのmoreのアセスメント方式システムと計画書作成システムは別商品と記載されています。

書類作成・AIの比較で確認したいこと

従来型のソフトは、ひな形や過去の計画の複写、独自様式での出力で書類作成を効率化する仕組みが中心です。AIを使う製品では、面談内容や記録を整理して新しい文章の下書きを作れます。比較では、対象書類、様式への対応、修正のしやすさ、記録・請求との連動を確認しましょう。

AURA就労支援は、面談音声や支援記録をもとに、アセスメント、個別支援計画書、モニタリング報告書などの下書きを作成し、職員が確認・修正して仕上げます。アセスメントの項目や選択肢は事業所ごとに設定でき、自治体ごとの様式にも対応しています。日々の記録が実績記録・工賃・国保連請求に反映され、ためた記録が次の計画書やモニタリングの下書きにも使われる設計です。

他社製品のAIによる文章下書き機能は、今回確認した公開ページでは対応範囲を確認できなかったため、必要な場合は各社にご確認ください。

料金・契約条件の比較

料金・契約条件の公開情報(2026年10月23日確認)
製品公開されている料金情報確認しておきたいこと
knowbe月額利用料のみ(初期費用・サポート費用・システム改修費用は不要と記載)。金額は公式サイトで要確認事業所に合わせたプランの内容、契約単位
かべなしクラウド月額9,800円(税別)〜。初期費用・サポート費用0円サービス種、利用者数、拠点数による見積額
ほのぼのmore公式サイトで要確認必要なシステム(別商品を含む)の範囲
かんたん請求ソフト金額は公式サイトで要確認。一部サービスを除き事業所単位の課金、最大60日間の無料体験、月ごとの更新利用者数に応じた価格、連携する記録システムの費用
HUG(就労支援)初期費用0円、月額33,000円(税込)/1事業所目、2事業所目から1事業所につき11,000円(税込)追加A型での利用可否、契約期間
AURA就労支援運用・管理・保守・サーバー利用料を含む月額制。金額は資料・問い合わせで案内事業所の追加方法、何台・何人で使っても追加費用がかからない点、報酬改定への対応

※各社の課金単位、含まれる機能、税表示が異なるため、単純な金額比較はできません。最新の料金と条件は各社にご確認ください。

AURA就労支援は、パソコンやスタッフの人数による追加費用がかからず、報酬改定や基準変更への対応も追加費用なしで行われます。

料金を比べるときは、月額だけでなく、いま書類作成や転記にかかっている職員の時間もあわせて見積もると、導入の効果を判断しやすくなります。

5. 書類作成の負担はどう変わる?導入事例

AURA就労支援を利用している就労支援事業所のインタビューから、3つの事例を紹介します。

個別支援計画が約1時間から約10分に|日下部さんの事例

就労移行支援事業所Omoro-Stepで3事業所を統括する日下部さんは、以前は利用者約15人と定着支援約10人を担当し、1人に1日30分しか取れないこともあったといいます。

個別支援計画を一から作るには、アセスメントを見ながら本人の状態像を整理するため約1時間かかっていましたが、AURAの下書きを確認・修正する形になり、約10分で作成できたと語っています。生まれた時間は、面談や訪問、関係機関との連携に使っているそうです。

日下部さんの導入インタビューを読む

面談1時間に対して書類作成は30分ほどに|原さんの事例

Omoro-Step靱公園のサービス管理責任者である原さんは、就労継続支援A型で6年ほど経験を積み、新規利用者が多く入る事業所で毎月書類に追われる感覚があったといいます。

以前は新規利用者のアセスメントと計画書原案に1時間半〜2時間ほどかかることもありましたが、AURAでは録音から下書きを作り、人が確認する流れになりました。現在は面談1時間に対して書類作成は30分ほどで、面談のときに目を見て会話ができるようになったと話しています。

原さんの導入インタビューを読む

7〜8割のたたき台で「人一人分の手が浮いた」|てとての事例

福岡市のIT特化型の就労支援事業所「てとて」では、面談の録音から個別支援計画書やモニタリングシートの下書きを作成し、議事録を他の職員も確認できるようにしています。

サービス管理責任者の宇留嶋さんは、AURAが7〜8割を作り、残り2割を仕上げるだけになると説明しています。別の職員が担っていた書類作成をAURAが担うようになり、職員の山本さんは「人一人分の手が浮きました」と語っています。

てとてのインタビューを読む

※ここで紹介した時間や割合は、各利用者がインタビューで語った個別の体験・概数です。対象業務、面談の内容、確認・修正に必要な時間などによって結果は異なります。

共通するのは、AIが記録と書類の下書きを担い、職員が本人の意向を確かめて仕上げるという役割分担です。書類に使っていた時間を、人にしかできない支援へ振り向けやすくなっています。

AURA就労支援の機能・導入事例を資料で確認する

6. 事業所タイプ別の選び方

就労移行支援

就労移行支援は、面談、計画の見直し、実習、求職活動、就職後の定着支援と、利用者ごとの記録が多くなります。

面談記録や個別支援計画の作成時間を減らせるか、実習先や企業訪問の記録を残しやすいかを重視しましょう。加算の管理については就労移行支援の加算一覧も参考になります。

就労継続支援A型

A型は利用者と雇用契約を結ぶため、勤怠・労働時間の管理と賃金の計算が重要です。生産活動の収支と賃金総額の関係も基準で定められています。

ソフトで賃金計算まで行うのか、作業時間の集計だけを行い給与計算は別の仕組みで行うのか、運用を先に決めてから比較しましょう。人員体制はA型の人員配置基準で確認できます。

就労継続支援B型

B型では、作業記録から工賃を計算し、明細書を発行する業務が毎月発生します。B型の基本報酬は平均工賃月額に応じた区分で算定され、区分の基準も報酬改定で見直されるため、工賃の集計と実績管理の正確さが大切です(厚生労働省「就労継続支援B型の基本報酬区分の基準の見直しについて」)。

自事業所の工賃規程どおりに計算できるかを確認しましょう。人員体制はB型の人員配置基準をご覧ください。

多機能型・多拠点の法人

多機能型では、課金が事業所単位かサービス単位かで費用が変わります。多拠点の法人では、事業所追加の料金、拠点間の情報共有、閲覧権限を確認しましょう。

事業所ごとに書類の書き方がばらつかないよう、共通の様式やアセスメント項目をそろえられるかも確認しましょう。

これから開業する事業所

新規開業では、利用者管理から請求までの業務フローを最初に決めておくと、後からシステムを切り替える手間を減らせます。初回請求のサポート体制も確認しましょう。就労選択支援を今後扱う予定がある場合は、対応状況もあわせて確認しておくと安心です(就労選択支援とは)。

7. 導入前に確認すること

次の手順で、実際の業務に近い形で確認しましょう。

  1. 業務の棚卸し:記録、実績、工賃、計画書、請求のうち、どこに何時間かかっているかを職種ごとに書き出す
  2. 架空データでの試用:架空の利用者で1か月分の実績を入れ、工賃と請求まで通して試す
  3. 様式の確認:現在の個別支援計画・モニタリング・アセスメントの様式で出力できるか確かめる
  4. データ移行の確認:今のソフトやExcelのデータをどの形式で移せるか、移行後に修正が必要な範囲を確認する
  5. サポートの確認:操作の問い合わせ方法、マニュアルや動画の有無、報酬改定時の対応と費用を確認する
  6. 個人情報・録音データの確認:通信の暗号化、アクセス権限、AIの学習への利用条件、録音データの保存期間を確認する

AURA就労支援で確認できること

AURA就労支援では、これまで使っていたソフトから出したデータや手元の支援ファイルを取り込み、AURAで使える形に変換・保管できます。タブレットでも利用できます。

データの取扱いでは、通信を暗号化し、アクセス権限を管理しています。外部AIサービス提供者自身のモデル学習などを条件とするサービスは原則として利用せず、面談音声は保存開始から7日経過後に削除対象となり、夜間処理を含め最大8日程度で削除されます。詳しくはAURAの機能・セキュリティ・データ取扱いをご確認ください。

面談を録音する場合は、利用目的の説明や同意の取得も整えておきましょう。

8. よくある質問

Q1. 就労移行支援とB型で、同じソフトを使えますか?

多くの製品は両方に対応していますが、対象サービスは製品ごとに異なります。工賃計算の対象や帳票がサービスごとに違うこともあるため、運営するすべてのサービスで使えるかを確認しましょう。

Q2. A型の賃金計算もソフトでできますか?

製品によって、賃金計算まで行うもの、作業時間の集計までを行うものがあります。雇用契約に基づく給与計算や社会保険の手続をどこで行うか決めてから比較すると選びやすくなります。

Q3. 多機能型の場合、料金はサービスの数だけかかりますか?

事業所単位で課金する製品と、サービス種別などで料金が変わる製品があります。AURA就労支援は施設ごとの課金で、A型・B型の多機能型を1施設で運営する場合は1施設分の料金です。

Q4. AIが作った個別支援計画をそのまま使ってもよいですか?

AIの文章は確認前の下書きとして扱います。本人の意向、目標、支援内容をサービス管理責任者が確認・修正し、本人への説明と同意を経て確定させることが大切です。

Q5. AIに入力した利用者の情報は、AIの学習に使われますか?

利用条件は製品ごとに異なるため、規約やセキュリティ資料で確認が必要です。AURAでは、外部AIサービス提供者自身のモデル学習などを条件とするサービスは原則として利用しない方針です。

9. まとめ|サービス種別と最も重い業務から選ぼう

就労移行支援では面談や定着支援の記録、A型では勤怠と賃金、B型では工賃計算と明細書の発行が、ソフト選びの分かれ目になりやすいポイントです。そのうえで、個別支援計画やモニタリングの作成に時間がかかっている場合は、AIによる書類作成も比較するとよいでしょう。

AURA就労支援は、面談音声や日々の記録から書類の下書きを作り、記録・実績・工賃・国保連請求まで一つの環境で扱える就労支援向けのソフトです。

書類作成の負担を減らし、利用者一人ひとりの支援に集中したい事業所の方は、まずサービス資料で自事業所の業務に合うかをご確認ください。

AURA就労支援の機能・料金・導入事例を詳しく知りたい方へ

資料では、書類の下書き作成から請求までの流れと導入事例をご案内しています。

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10. 参考資料

公的資料

製品公式サイト

本記事は2026年10月23日時点の情報です。各製品の機能、対応範囲、料金、契約条件は変更される可能性があるため、導入前に各社へ最新情報をご確認ください。

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